2021-01-01から1年間の記事一覧

進撃の巨人-分析4-現実との比較-記憶の操作と検閲

物語では、始祖の巨人はユミルの民の記憶を操作できることになっている。物語終盤では、エレンがこの能力を使って、ミカサやアルミンの記憶を消していたが、物語初期では、壁の中の民に「壁の外の人類は滅びた」という風に信じ込ませる役割を果たしている。 …

進撃の巨人-分析3-現実との比較-初期政治思想

物語初期時点の一般人の世論は、壁を信じるというものである。 あっさりと破られてしまう壁は、日米同盟(日米安全保障条約)に例えられていると考えられる。細かい条文解釈は置いておくとして、大半の日本国民は概ね「軍事協定であり、アメリカが日本の防衛を…

進撃の巨人-分析2-現実との比較-壁内政治

物語は、壁の中での話から始まる。では、壁の中の政治はどうだなのか。 物語での描写は以下のとおりである。・統治体制に不満を持つ民衆は多くない・土地は狭く、経済環境がよくなく、税の負担が増加・でも、暴動は起きない・貧富の格差はあるが、平和・無能…

進撃の巨人-分析1

進撃の巨人について、政治的な意図があるいう説がある。 旧日本軍の人物をモデルにしたり、収容区がナチスの強制収容所を思い出させるという指摘がある。壁信仰も、憲法9条信仰に例えているとしか見えない。 しかし、作品全体、特にラストを見ると、政治的な…