進撃の巨人-分析2-現実との比較-壁内政治

物語は、壁の中での話から始まる。
では、壁の中の政治はどうだなのか。

物語での描写は以下のとおりである。
・統治体制に不満を持つ民衆は多くない
・土地は狭く、経済環境がよくなく、税の負担が増加
・でも、暴動は起きない
・貧富の格差はあるが、平和
・無能でも無害な政治のほうがずっとマシ、という民衆の声

これは現代日本の政治状況に非常に似ている。
確かに日本の政治に対する批判はたくさんあり、賞賛する声は少ない。そして、実際に経済環境はよくなく、貧富の格差も格差し、
消費税についても、社会保障の充実状況と比較するといいとは言えない。
しかし、暴動を起きていない。
理念を追求していく理想的な政治を求めるというより、現実的な考えて政治が運営されることを重視しているように見える。
これは、オウム真理教連合赤軍など、理想を求めた人の結果があまりにもひどいものだったから、悪い意味での保守的な考えが定着してしまったと言える。

もちろん冷静に考えれば、日本は世界的に見てもそれなりに羨ましがられる側面がある国であり、暴動が起きないというのも単なる村社会根性だと言うこともでき、
異なる部分があることは確かだが、類似している部分が多いことは間違いないと言える。